俺が愛してやまない煙草、セブンスター。
セッタ、ブンタの愛称があるが、ま、そんなことはどうでもいい。
さっき近くの自販機で一箱買おうと500円硬貨を入れたらそのまま落ちてきた。
釣り銭切れ?と思い、よく見ると扉が開きっ放しになっていた。
盗み放題じゃないですか(^^;)
とりあえずその自販機を設置している喫茶店に入って声をかけると、おばあちゃんが出て来て、
「さっき補充した時に閉め忘れとった」と
かわいらしい笑顔で言った。
俺が500円硬貨を渡すと、煙草と釣り銭210円をくれた。
「???」釣り銭は200円でいいのに…
俺は10円玉を返そうとするとおばあちゃんがまた愛らしい笑顔で言うのだ。
「10円はオ・マ・ケ」
おばあちゃんは値引きのない煙草をまけてくれただけでなく、小さな幸福も与えてくれたのだ。
その10円玉には、僅かばかりの俺の良心に対するおばあちゃんの感謝の気持ちなんだろうな。
こちらこそありがとうございました。