田島さんはなぜこの写真を選んだのか。
今回のリリースで、田島さんはどんなコンセプトを考えたのだろう。
71/71のジャケットやブックレットの表紙は卒業(尾崎をポピュラーにした曲ということで、そのジャケットで尾崎をシンボライズしたというとこなんだろう)と、尾崎ストーンの部分拡大(デザインの統一性)を使っていた。
シンプルでかつ分かりやすいデザインだと思う。
通常、メインとなるヴィジュアルがシンプルな場合、ポスターなどの付属物はちょっと派手というか凝ったことをする場合が多い。
なのにこの写真。
セオリー通り制作するなら、デビュー前から晩年までの写真を(出来るだけ多く)コラージュしてデザインするのだろうけど、
田島さんはあえてこの寂しげな写真をチョイスした。
確かに、哀しみや寂しさといった部分をモチーフにするのは間違いではないけれど、
何か別のメッセージを感じずにはいられない。
もしかしたら田島さんは今回の写真集出版に関してのサジェスチョンを
尾崎の表情を通して訴えているんじゃないだろうか。
そして更に言えば
尾崎自身が田島さんにこの写真を選ばせていたのかもしれない。
すこし前に尾崎がベースを抱えている写真について記事を載せた。
つい最近の事だけど、あの記事の原文を書いたのはもう随分と昔の事だ。
もし、もしも俺の書いたあの推測が事実なら
それほど求め慕った人にさえ尾崎は裏切られた事になる。
そう思うと本当に哀しくてやりきれない。