子供の頃どちらかというと内向的だった事もあって本はよく読んだ。
いわゆる学校指定図書には全然興味無かったけど…(^_^;)

松谷みよ子の「ちいさいモモちゃん」(1964)は何度も読み返した。
これはシリーズ化していて
「モモちゃんとプー」(1970)、
「モモちゃんとアカネちゃん」(1974)、
「アカネちゃんとお客さんのパパ」(1978)、
「ちいさいアカネちゃん」(1983)
と続いている。

児童文学なんだけど、
モモちゃんちは両親が離婚したり母親にかまってもらえなくなったりと結構厳しい。
俺は「それでもお母さんがいるやんか。毎日ちゃんとモモちゃんの所に帰ってくれるやんか。
かわいい妹(アカネちゃん)もおるやんか」と、かなりモモちゃんをうらやましく思ったものだ。

児童文学、と書いたけれど、正しくは幼年童話らしい。
児童文学事典によると、幼児・幼年期(就学前~小学一・二年頃)の子供を
読者対象とした文学を幼年童話と呼ぶ」(児童文学事典・萬屋秀雄)と記されているようだ。
へぇ~(3へぇ~ぐらい。トリビアには遠いなw)
あんなにヘヴィな話なのに。童話ですか。

シリーズの第一作「ちいさいモモちゃん」は1964年の作品で、
俺が生まれた時には既にこの世に出ていた訳で。
でも、どうしてこの本を手にしたのかは覚えていない。
ただ、書店に行くとついついモモちゃんを探してしまい、
新しいのが出ていると買ってしまっていた。

大人になってからも時々読み返したりもしていた。
ぱらぱらっとだけど。
今でも結構泣けるよ?
菊池貞雄氏の装丁画もいい。

最近、このシリーズの最新作(といっても1992年だから、
自分史上最も凹んでいた時期だから気がつかなかった。)が出ている事を知った。

「アカネちゃんのなみだの海」

アカネちゃんは小学1年生になろうとしていた。
イソノ時間(何年経ってもサザエさん達が歳をとらないのはコレのせい)が
ここにも流れていたのか…

今度探してみようっと。

※ちょっと調べてみましたが装丁画・挿絵を描いた菊池貞雄氏は
1982年にお亡くなりになっていました。46歳という若さでした。
このモモちゃんシリーズの装丁画・挿絵の全てを描かれていましたが、
最終作の「アカネちゃんのなみだの海」は伊勢英子さんです。
今更ですが、心よりご冥福を祈ります。
あなたの絵がなければ、俺にとってモモちゃんは成立しなかったと思います。

合掌

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