俺が通っていた高校は山手にあって電車の駅から結構離れたところにあった。
入学してすぐの頃は長い時間をかけて登下校していた。
やがてバスに乗るようになり、タクシーを使うようになり…(笑
まぁ大変だった訳ですよ。
でも、一番多かったのが自転車。
バス代もタクシー代も十分に有る訳じゃないし
若いから体力勝負でもまぁなんとかなるってことで(笑
登校は確かにキツかったけれど、下校は楽チン。
ペダルを漕ぐ事なく一気に駅まで降りる事が出来たからね。
後ろに彼女を乗っけて…なんてこともあったなぁ…(笑
そうやって浮かれているのを神様はちゃあんと見ていて
私たちに試練を与えてくださったのです。
いつものように彼女を乗っけて走り出す俺のおんぼろ自転車。
一人乗りより当然重い訳だからスピードはどんどん加速する。
他の学生達をスイスイと追い抜いて…
多分この頃が俺の人生の中で一番ピークだったんだろうな(笑
だけど次の瞬間、脇から小さい子が飛び出してきてクラッシュ。
幸いその子に怪我はなかったんだけど
自転車はその場で廃車決定、俺と彼女は打撲と擦り傷。
子供を家まで送り届け、彼女と二人で平謝りしたんだけど
そのこの両親ともに「いや、うちの子が悪いんで」って逆に申し訳なさそうだった。
帰り道、彼女の説教に俺はひたすらうなだれながら
自転車を引きずって歩いたのさ…
その後、彼女は俺の後ろに乗る事はなく、
いつも歩いて帰ったなぁ。悪い事したなぁ。
今でも高校生ぐらいのカップルがニケツ(二人乗り)しているのを見ると思い出す。