左がエルク・カトラスCT-410
右がグヤトーンLG-20
どちらも70年代製で勿論国産です。
1949年、フェンダーはエスクワイヤーを発表し、翌1950年にブロードキャスターとして発売。
しかし商標登録の問題でブロードキャスターの名称が使えなくなり、
テレキャスターに名称を改めて1952年に販売された。
1PUタイプのエスクワイヤー、2PUタイプのテレキャスターの2モデルから
50年代後半にはローズウッド指板モデルの追加、
60年代後半にはピンクペイズリーやブルーフラワー、シンライン、オールローズを発売。
70年代には更にカスタムやデラックスがバリエーションに追加される。
細かい仕様の変更は別として、
テレキャスターの進化はある意味この70年代で終わっている、と言ってもいい。
80年代にエリート、2000年以降にカブロニータ、
ダブルカッタウェイなどの魅力的なモデルがリリースされているものの、
それ以外のモデル(レギュラー・カスタムショップ問わず)に関しては、
オリジナルを超えるものは出ていない。
当時の日本のギタービルダー達は、およそ20年の歴史を持っている、
この完成されたテレキャスターというギターを自分たちの手で作ろうとした時、
どれだけ研究し、模倣し、オリジナリティーを組み込もうとしたのだろう。
グラフィックと違いプロダクトデザインは美しさだけではなくそこに機能的であることも求められる。
特にフェンダーのギターは非常に効率的に作られているので、
まんまコピーした方が楽で品質も良かったかもしれない。
しかし、60~70年代始めはコンピュータ制御の工作機NCルーターがまだまだなかったり、
あっても高額過ぎて中小企業はなかなか導入できなかった。
当時1ドルが300円~360円?
研究のための見本も本物ではなく、その写真だったとか。
採算面の問題で他モデルとのパーツの共通化を強いられたり、技術的に難しい部分は簡略化したり…
けれども当時のギタービルダー?クラフツマン?いや、職人達は頑張った。
少なくとも自分はそう思う。
oceanさんはもっと思っているに違いない(笑)
そんなギター達が手元にあることを嬉しく思う。
安易にパクりまくって儲けてる某デザイナー(俺じゃないよw儲けてもないしw)とは訳が違うのだっw
しかし、ユーザーはそんな職人達の思いも知らず、
へんてこりんなコピーより、オリジナルにより忠実なコピーを求め始める。
やがて多くの国産ギターメーカーは完コピ合戦を繰り広げ淘汰されていくのでした…
エルクもグヤトーンもなくなってしまいました…
俺が生きている間は大事にしよう。