右のコンポーネントテレはCTL-50M、
左の3TSのテレはCTL-55Mという型番が印字されている。
通常の型番とは違うこの「CTL」という記号が何を意味するのか
気になってはいた。
で、調べてみるとフェンダー・ジャパンの歴史と
深く関わっている事がわかった。

米CBS社がフェンダー社、スクワイヤー社を買収後、
1982年にフェンダーとフジゲンを筆頭株主とし、
山野楽器や神田商会などが出資したフェンダー・ジャパンを設立するも、
1985年にCBS社が撤退。
1987年、再興されたフェンダーとフジゲンは共同出資で
フェンダー・メキシコを設立したが、1997年にバブル崩壊により多大な負債を抱えるフジゲンがフェンダー・ジャパンとフェンダー・メキシコの株式を売却。
フェンダー・ジャパンはフェンダーに吸収合併され消滅、フェンダー・メキシコは完全子会社となった。

フェンダー・メキシコ設立以降、設備投資などでフジゲンは
経営が苦しかったようで、結局売却することになるのだが、
この辺りに工場内の余剰在庫を処分する為、
過去の製材済みのパーツを流用してモデルを製造していたと考えられる。

「CTL」はフェンダー・ジャパン初期の1982~1983年頃に
スクワイヤーブランドから発売されたモデルで安価にて販売していたが、
価格設定を誤った事に気付き、
翌年から同じモデルをフェンダー・ジャパン名義で
「TL72」として定価を改定し販売している。

つまり、シリアルから1988~1989年製のギターでも、組み込まれた
ボディやネックは1982~1983年頃に作られていた可能性がある訳で、
「CTL」のスタンプが押されてしまったが故に長らく放置されていた
「隠れJV」とも言えるのでは無いだろうか、という人も存在する。

はぁ、それがどーしたと。
フジゲンだから、JVシリアルだから全てが素晴らしいわけでもなく、
その年代のものだから全てのものがいいわけでも無いのだよ。
まぁフジゲンのフェンダー・ジャパンは好きなんだけれども。

「隠れJV」だなんて、何でもかんでも「JVシリアル」に紐付けて、
さもコレはそれと同等の価値がありますよ、なんて謳い文句…何だかなぁ。

「CTL」の生まれた背景や経緯には感心していたんだけれど、
商魂逞しい解釈に辟易してしまった。

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2 Comments

  1. よく言えば”商売上手”と言うことなんでしょうけど、”JV””A””E”シリアルなんかがあるとふらふらっと寄って行く口なので、まんまと商戦に乗ってしまってる客の1人です。”JV”伝説やYAMAHA”赤ラベル”伝説なんかは一種の洗脳かも知れませんね。それらが全て伝説に値するわけでもないわけなので。

    1. pitchさん…コレクターになってしまうとそういうのに弱くなってしまうんでしょうね。怖い怖い。

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