君のためにできること2
2008-04-16本当は君の闇にサーチライトを照らしてあげたかった
でも手持ちの懐中電灯は
電池の切れかかった頼りない灯り
君を照らすどころか
君を導く足下さえ微かに浮かび上がるだけだ
背負いきれる筈も無い叫びは
叶えてやる事も出来ない願いは
いつ来なくなるかもしれない明日は
灯りの届かない場所で息をひそめている
ねぇ、君が怯え苦しむのは
本当に生きたいからなんだろう
残された時間が短いだなんて言わないでくれ
君のためにできること
2008-04-15自分以外の誰かのためにできることなんて
正直そうあるもんじゃない
立派な志を持って行動する人もいるんだろうけど
俺はそんなガラじゃないし
見ず知らずの人の事を考えてる余裕なんて持ち合わせちゃいないんだ
彼は歌う
「一体何が出来るというの 小さな叫びが聞こえないこの街で」と
俺は思う
「小さな叫びが聞こえたって 一体何が出来るの」と
それが日常
でもそんな俺のちょっとした行動で君が生き延びる事が出来るのなら
何の躊躇も無いんだよ
君を救いたい
たとえ永くないのだとしても
ただ君を救いたい
その術を手にしていなくても
無題
2008-04-10深夜事務所を出ると雨が止んでいた
駐車場まで歩きながら友人に電話してみるが留守電になっていて
メッセージを残す事もせず切った
何かを伝えたい訳じゃない
ただ繋がっていたいだけなんだ
車に乗り込むと同時に煙草に火を付ける
最後の一本はなんだかいやに不味くて
それでも目一杯煙を吸込みながらをアクセル踏み込む
途中コンビニに寄り
新しいパッケージを買いまた火を付ける
少し気分が悪くなって
窓全開で走る
吹込む風は冷たいけれど
凍える程じゃない
辿り着くまでの間
ずっとそうして走っていた
ただいまもおかえりなく自分の部屋に辿り着く
僅かなクールダウンもそこそこで
とりあえず眠る態勢を整えた
いつしかまた雨が降り出した
子守歌代わりの雨音を聴きながら
誰に向ける事のないおやすみを呟いた
無題
2008-03-06精神のバランスを保とうとするのは結構難しい。
日常的に「ガス抜き」が出来ればそれにこした事は無いけれど
いろんな意味で余裕が無いからままならないのだ。
すいません、何も思い浮かばないんです。
…なんて言えたら楽だけど。
昨日は半年振りに友人と会って2時間程話した。
前に会った時からは互いにメガネが変わった事以外
俺は代わり映えのしない日々だから
ずっと精力的な彼の聞き役だった。
家に帰って(今年に入ってから殆ど呑んでいない)酒を呑んだ。
呑んでも呑んでも酔えなくて
お願いします。
もう僕を解放してください。
いつまでもあなた達の人形でいるのは厭なんです。
いつまでもあなた達に搾取され続けるのは厭なんです。
それも当然の顔をして。
何も無茶を言っている訳じゃないでしょう。
ほんの少しの自由が欲しいだけなんです。
僕が僕でいられる時間が欲しいだけなんです。
無題
2008-03-04子供の様に哭くあなた
いや、子供の様に、ではなく
あなたは幼い頃の自分に戻ったのだ
そうしてやっと
解放されたのだろう
そうしてやっと
自分の人生を歩く事が出来るのだろう
好きで自分を責めていた訳じゃない
でも誰もがそれはあなたの問題でしょう、と言う
出口の無い迷路の壁づたいに歩いても
そんな言葉に立ちすくんでしまう
スノッブなスタイルで包んでも
心の悲鳴を防ぐ事が出来ない
子供の様に哭くあなた
たった一言を待ち続けて
流す涙の一粒一粒が幾つもの想い
そうしてやっと
解放されたのだろう
そうしてやっと
自分の人生を歩く事が出来るのだろう
無題
2008-03-01どんなに強がっていても
寂しさは隠せない
理論武装したところで
行き着く先は孤独でしかないのだ
「あるがままでいい」という陳腐な言葉にさえ
安堵を覚えてしまうのは
忍耐の限界点だったのか
眠れない日々が嘘のように
疲れ切った心を休ませてやれたのなら
なんとかやっていける
表面張力はいつまでも続かない
次の一滴が落ちて来る前に
グラスの水を飲み干さなければ…
ライフラインは一本だけじゃないんだぜ?
無題
2008-02-28途切れ途切れの電波から君の声が聞こえる
けれど何を伝えようとしているのかがわからない
今すぐにでも会いに行って確かめたいけれど
君の居場所が掴めない
伝わらないもどかしさに疲れ果てても
一晩中君と繋がっていた
抱き合う度に二人は壊れてしまい
粉々になった破片が互いを傷付ける
それでも
受話器ごしの君の声を抱き締め続ける
二人を繋ぐたったひとつの線を
いつまでも切ることが出来ない
こんなにも深い静寂の中に囚われたまま
電話
2008-02-12寂しくて
温もりが欲しくて
繋がっていたくて
いつしか降り出した雨音に
君の声が重なって聞こえる
僕の濡れた手は
君から体温を奪い
遠のく意識の中で
投げられたボールを掴もうとしては
空を切る
メモ
2008-01-24生きていればなんとかなる、と人は言う。
でも、生きていると
どうにもなんねぇ事に巻き込まれてしまうんだ。
それでも
生きていればなんとかなる、と言えるのかい?
なんとかならなくても
生きて行く俺はただの●●●●●●なんだ…
今日も明日も明後日も。